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二次小説とかオリ小説とか。

銀魂の二次小説とかオリ小説とか書いていくつもりですー よろしくー
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にているふたりは。 8話

あいつにあった。

会いたかった?
答えは否。

それまでも会いたくないと思っていた。
それはどうしようもなく辛かったからだ。

でも、今は悲しくて。
ただ忘れたくて。

黄瀬と別れたあと、急ぎ足で家に帰った。
せめてベッドに行くまではと我慢していたのに、玄関で崩れるようにして泣いた。可笑しいな、もう涙なんてとうにかれたと思っていたんだけど。
どこかにぶつけたようだ、怪我が疼くようにいたかった。

会いたくない。思い出したくない。
笑った顔。悔しそうな顔。怒った顔。照れた顔。優しい声。厳しい声。少し間抜けな声。驚いた声。懸命に動かす足。流れるようにキレイなシュートフォーム。
忘れようとするたびに、何度も何度も思い出す。
楽しそうにバスケをするあいつの姿。

そして、
「みんなよくやってるよ。」
さっきの言葉。



もうバスケができないと知ったときからバスケを嫌いになった。
自分がいなくなったチームを見るのが辛くて、そんな物を見るくらいならいっそ断ち切ってしまえと思った。

つもりだった。


大嫌いなつもりだった。バスケも、バスケしてる奴も。
なのに、

今日会ったとたんに恋しくなった。またあの体育館に戻りたいと思った。

だから聞いたのだ。
「…どう、調子。」


「みんなよくやってるよ。」

―絶句だった。


どんな答えを期待したというのだ。お前がいないとだめなんだ、帰ってきて欲しいとでも言って欲しかったのか。

ほら、未練たらたらだ。
結局お前は好きなんだ。バスケも。あいつも。
でももうどちらも手に入れることはできない。

だから辛いんだよ。
だからこうして一人で泣いてんだろ。

馬鹿か俺は。

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にているふたりは。 7話

一瞬、目があった。
が、お互い気まずくなってすぐに目線をそらしてしまった。
ったく。つくづくヘタレてんなぁ、俺。

「ひ、久しぶり。」
目を合わせないままあいつが喋る。
「おう。…家、こっちだったっけ。」

「…うん。ちょっと前に一人暮らしになった。」

「そうか。」

「何?練習試合?」

「そう。」

「…どう、調子。」

「うん、みんなよくやってるよ。」

「そっか、よかった。」

嘘。嘘ばっかだ。
お前がいないとがたがたなんだ。帰ってきて欲しい。

―そんなこと、言える訳無い。
こいつに迷惑をかけるだけなんだから。
言ったところでこいつは帰ってこないんだから。

違う。
帰って「こない」んじゃない。
帰って「こられない」んだ。

帰って来られなくしたんだ。俺が。俺のせいで。


「…あのー、俺先帰ってますか?」
それまで人形のようになっていた黄瀬が言う。

「いや、俺もすぐ…「いや、もういいよ。行こう黄瀬。」

言い終わらないうちに聞いたことのない冷たい声が飛んできた。

「じゃあな、日向。」

伊月がこんな声出したのなんて、聞いたこと無かった。

「…じゃあな。」

ろくに目もあわせないまま、名前さえ呼べないままに別れた。


…俺は、何をしてるんだ?

にているふたりは。 6話


 __あ。


「あいつ…」

練習試合の帰りだった。
今日は何だかみんな調子が悪く、惨敗だったため監督がマジギレして今はとりあえず大方の原因の火神と黒子にお説教中だ。

朝から風邪気味だったにもかかわらず、今日は長く試合に出してくれという黒子。それに反対する火神。ベンチの層も薄かったため黒子は結局試合に出たが、やはり早々に動きが鈍くなってきた。フォローしようと火神が暴走し、二人ともベンチに戻されたが交代する選手も多くはない。パスが回らない。シュートが打てない。点が入らない。

そうした悪循環からの惨敗だと誰もがわかっていた。

何より、ゲームメイクがしっかりできない。唯一パスを回せる黒子は4Qすべてには出られない。それにまだ一年だ。出ていても決してしっかりとできる訳じゃない。

あいつがいなくなってから、俺たちはぼろぼろと崩れていった。

そんなあいつが、この偶然立ち寄ったスーパーで買い物をしている。

「黄瀬、何食べたい?」

キセキの世代、黄瀬涼太と。


「……あれ、伊月さん。あの人って…」

黄瀬がこちらに気づくと、あいつも目線を寄こした。

「   ひゅ、 が…?」


にているふたりは。 5話

『「はい、きーちゃんも。見てみて、みんな良い顔してるから~」
桃井が写真を配っていた。先日、急に撮りたいと言い出したときはみんな面倒そうな顔をしていたが、こうしてみるとなるほどいい顔をしている。

「目立ちすぎなのだよアホ峰。」
「うっせーよお前もちょっとは笑えよ!何か怖ぇ」
「敦、これは食べたら駄目だからね」
「えー赤ちんこれおいしいのー?」
「桃っち黒子っちに近すぎないスか~」
「現像までしていただいてすみません。」
「うふふ、どういたしましてー」

でも、なぜこんな何でもない日に?試合のあとにでもやればもっといいのが撮れたろうに。

不思議に思ったので、帰りに聞いてみた。
「何で今だったんスか?」
「あー写真ー?」
「そッスよ。試合の日とかに撮ればよかったのに。」

「うん、それはねぇ…」
今までとなりを歩いていたのに、ぱっと前に飛び出して、指を一本口に当て、こちらを向いた。

「おまじないに使いたかったの。」
これ内緒だよ?、と前置きしてから前を向いて続ける。
「想いが伝わるおまじないなんだけどね、その人に触れて写真を撮るの。そしてその写真を誰にも触られずに持っていたらいつか思いが届くんだって!素敵だと思わない?」
「ふうーん……って事は、この中に好きな人がいるッスね!」
まあ大方青峰あたりだろう。おまじないなんてしなくても届くようなきがするのだが。

「きーちゃんはテツ君のこと、好き?」
「え?あ、いや、ふつーにす、好きッスよ?」
「何でいきなりとまどってんのー。あ、別に変な意味でじゃないからね」
「わ、わかってるッスよ!」』


「…って事があって、その写真ッスよ。」
「で、お前も真似してやってたんだ、そのまじない。そりゃあ悪いことしてしまいましたわねえ。」
「えっ!そんな事!…無くもないッスけど…」
「ほお、結構黄瀬にもツンデレ要素ってあったんだなあ。」
なんだかんだで茶化しつつ、お茶を入れてくれるあたりがやっぱり気が利くんだなあ、と思う。

「んで?誰よ、相手は。」
「ななな何でそうなるんすか?!」
「ああそっか、普通に考えて桃井だよな。女一人だし。」
「そーゆー事じゃないッスよ!」
「だってそうだろ?写真に写ってる奴にしか効かないんだから。」
「うー…やっぱ頭いいッスね、伊月さん」

「あてたげよっか。 ……黒子でしょ?」
「ばっちがっっ、だってそれはっ」
いいのいいの、と悪びれもせずに笑う。
本当に何なんだ、この人。
「俺も人のこと言えないしね、そこは気にしないから。でもごめんな?そんな大事なおまじない解いちゃって。よければ今度黒子呼んでやるよ。」

そうして今日は夕飯を食べずに家へ帰った。帰り際にもう一度ごめんなー、と言われたら笑うしかなかった。
…大体、おまじないなんて自分へのいい訳でしかなかったんだ、結局。

にているふたりは。 4話

最近、でっかい犬に懐かれた。
黄色くてでっかくてちょっと(すごく?)バカななつっこい犬。
犬はここのところ、俺の家に来る頻度が日に日に上がっている様な気がする。いや、確実にあがっている。
最初にあった頃は、週一でスーパーに行くときに見かけて荷物を持ってもらう程度だった。
でも、そのペースがもう二日おき、一日おき、毎日とまでなってくると、これはもう犬にしか見えない。この間なんて一度帰ってから「実家からの差し入れッス」とか言ってもう一度家に来た。忙しかったのでほっといたら玄関の前で30分待っていた。

ちなみにこの犬、名前を黄瀬涼太という。
以前黒子が黄瀬のことを「黄色くてでっかい犬みたい」と形容していたことがあったが、みたいではなく、これはもう、犬だろ。
__ぴーんぽーん

「伊月さーん!すいませーん、いますかー?」
…来た。
「はい、いるよ。何か用?」
「あのー、今日ちょっとオフなんすけど暇なんで来ちゃいました」
そして、にこっと笑う。
しっぽがあったらきっとちぎれんばかりに振っていることだろう。やばい、何か本気でしっぽ見える…。

「はぁ……。」
「ごめんなさい、迷惑ッスか?」
「うん、邪魔しないなら居ていいけど。ってかそれ以前にお前の成績だよ。勉強してんのか?こんなとこいても…」
「あっ!そうッス!!伊月さんに数学教えてもらいに来たんでした!」
おもむろにテキストやら問題集を広げ始める。
と、同時にばらばらといろんな物を落とす。何やってんだ。
「ほれ。定期。…あれ、写真?」

「ああああ、それはっ」
とたんに動揺し始める。何か悪かっただろうか。
「おー、キセキの世代かー。やっぱすげぇ個性あるな。何か黒子かわ」
「可愛いッスか?!」

「…いや、変わってないなー、って。」
「あ、…はは、そッスよねえ!黒子っちずっと変わってないから」
急に黒子の話題に食いついてきた。確か黄瀬と黒子は一番仲がよかったと言っていた気がする。

「やっぱ、キセキで一番好きなのって黒子か?」

「ええっ!………」

異様に驚いている。と同時に顔が赤い。
これって、もしかしないよな…?しないことを祈ってるぞ、黄瀬。

「…すいません、俺急に用事思い出して。…帰りますね?」
「まあ、メシくらい食ってけ。」

「…ハイ。ありがとう、ございます。」

さてと、まずは事情聴取ですか。


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