二次小説とかオリ小説とか。
銀魂の二次小説とかオリ小説とか書いていくつもりですー
よろしくー
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にているふたりは。 18話
綺麗だ、と思った。
初めて見たときもそう感じた。
その時から変わらない。
この人をもっと知りたい。
この人の傍にいたい。
この人を守りたい。
この人を、手に入れたい。
ずっと、そう、思っていた。
しかし、触れてはならないものだとわかっていた。
触れたら崩れてしまうほど、綺麗な人はあまりにも儚すぎて遠くから眺めるしか選択肢はなかった。
そこへ、黒子が現れた。
―「伊月先輩を守りたいですか?」
彼は、今伊月先輩が傷ついている、解放せねばならないと言った。
もちろん頷くほかなかった。叶わないと思っていた願いが叶うチャンスがやってきたのだ。みすみす見逃すようなことはしたくない。
但し、と彼は付け足した。
「私利私欲に走ってはいけません。あくまでも伊月先輩のために、ということを肝に命じておいていてください。」
時々黒子の言うことはわからなかった。
が、理由が何であれあの人を守るためなら何だってする、と誓ったのだった。
それが、仇となったのかもしれない。
ずっと手に入れたかった人を目の前におきながら、目が覚めるまで暗い部屋に閉じこめておかねばならないとは。
どう考えてもこの人のためにならないのではないか。
これは、自分の欲なのだろうか。
いや、この人のためを思っているからだ。
しかし黒子は言った。あくまでもこの人のために、そうするようにと。
あくまでも、伊月さんのために。
俺は、この人と逃げよう。
初めて見たときもそう感じた。
その時から変わらない。
この人をもっと知りたい。
この人の傍にいたい。
この人を守りたい。
この人を、手に入れたい。
ずっと、そう、思っていた。
しかし、触れてはならないものだとわかっていた。
触れたら崩れてしまうほど、綺麗な人はあまりにも儚すぎて遠くから眺めるしか選択肢はなかった。
そこへ、黒子が現れた。
―「伊月先輩を守りたいですか?」
彼は、今伊月先輩が傷ついている、解放せねばならないと言った。
もちろん頷くほかなかった。叶わないと思っていた願いが叶うチャンスがやってきたのだ。みすみす見逃すようなことはしたくない。
但し、と彼は付け足した。
「私利私欲に走ってはいけません。あくまでも伊月先輩のために、ということを肝に命じておいていてください。」
時々黒子の言うことはわからなかった。
が、理由が何であれあの人を守るためなら何だってする、と誓ったのだった。
それが、仇となったのかもしれない。
ずっと手に入れたかった人を目の前におきながら、目が覚めるまで暗い部屋に閉じこめておかねばならないとは。
どう考えてもこの人のためにならないのではないか。
これは、自分の欲なのだろうか。
いや、この人のためを思っているからだ。
しかし黒子は言った。あくまでもこの人のために、そうするようにと。
あくまでも、伊月さんのために。
俺は、この人と逃げよう。
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にているふたりは。 17話
「…~っ遅い。」
呼び出された時間から30分も過ぎている。場所も時間も間違っては居ないはず、なのだが。
久々にイーグルアイも使ってみたものの、それらしき人影はない。
と、思ったその時。
「黄瀬?」
後方からなにやら怪しげな動きでこちらへ向かってきている黄瀬が見えた。見つからないように行動しているのか。でも逆に目立っているような。
いよいよ近づいてきたところで、不意に振り返る。
「きーせくーん、何してんのー?」
「うわああああああ、伊月さん!?!?」
「…お前もしかして、俺から隠れてたの?」
「えええ、何でわかるんスか?巧くやったと思ってたのに…」
「ちっとばかしお目々がいいモンでして。」
「ぁ…」
俺も舐められたものだ。仮にも昔の対戦相手なのに。とほほ。
「ところでさ、ちょっと聞いていいか。黒子、見かけなかった?」
「あー、っと、それは…
すいません伊月さん、今ちょっと急いでるんでまたいつかゆっくり話さないスか?」
そこで気づく。
なんだそれ、と言いかけた口は何かで塞がれていて開くことができない。体に力が入らない。
この匂い、薬品か。何でこんな物、と思う意識も遠のいていく。
黄瀬が小さく呟いたのを最後に暗闇に墜ちた――
呼び出された時間から30分も過ぎている。場所も時間も間違っては居ないはず、なのだが。
久々にイーグルアイも使ってみたものの、それらしき人影はない。
と、思ったその時。
「黄瀬?」
後方からなにやら怪しげな動きでこちらへ向かってきている黄瀬が見えた。見つからないように行動しているのか。でも逆に目立っているような。
いよいよ近づいてきたところで、不意に振り返る。
「きーせくーん、何してんのー?」
「うわああああああ、伊月さん!?!?」
「…お前もしかして、俺から隠れてたの?」
「えええ、何でわかるんスか?巧くやったと思ってたのに…」
「ちっとばかしお目々がいいモンでして。」
「ぁ…」
俺も舐められたものだ。仮にも昔の対戦相手なのに。とほほ。
「ところでさ、ちょっと聞いていいか。黒子、見かけなかった?」
「あー、っと、それは…
すいません伊月さん、今ちょっと急いでるんでまたいつかゆっくり話さないスか?」
そこで気づく。
なんだそれ、と言いかけた口は何かで塞がれていて開くことができない。体に力が入らない。
この匂い、薬品か。何でこんな物、と思う意識も遠のいていく。
黄瀬が小さく呟いたのを最後に暗闇に墜ちた――
にているふたりは。 16話
「突然すみません。お久しぶりです」
電話を寄こしたのは俺の一つ下の後輩、黒子テツヤだった。
「お二人のことはだいたい、日向先輩から聞きました。」
「あ、そう。」
あいつそんなこと相談するタイプだったっけ。
「そして、自分では無理そうだから伊月先輩を励ましてやってくれ、と頼まれました。僕なんかがお二人だけのことに関してどうこう言っていいのかと思います。でも役に立ちたいとは考えています。
正直なところを言わせてもらうなら、今のままではいけないと思います。」
やけに饒舌な後輩に、ああ、とかうん、とか適当な相づちを打つことぐらいしかできなかった。
いい後輩を持ったなーとか、俺らは何してんだろーなーとかぼんやりと思っていた。
「賛同していただけるなら、電話じゃなんですからどこかで待ち合わせしませんか?」
途中からあまり話を聞いていなかった。でもまあこいつのことだから変なことは言ってないはず。
時間と場所を聞いて、電話を切る。外に出るのも久しぶりだな。
電話を寄こしたのは俺の一つ下の後輩、黒子テツヤだった。
「お二人のことはだいたい、日向先輩から聞きました。」
「あ、そう。」
あいつそんなこと相談するタイプだったっけ。
「そして、自分では無理そうだから伊月先輩を励ましてやってくれ、と頼まれました。僕なんかがお二人だけのことに関してどうこう言っていいのかと思います。でも役に立ちたいとは考えています。
正直なところを言わせてもらうなら、今のままではいけないと思います。」
やけに饒舌な後輩に、ああ、とかうん、とか適当な相づちを打つことぐらいしかできなかった。
いい後輩を持ったなーとか、俺らは何してんだろーなーとかぼんやりと思っていた。
「賛同していただけるなら、電話じゃなんですからどこかで待ち合わせしませんか?」
途中からあまり話を聞いていなかった。でもまあこいつのことだから変なことは言ってないはず。
時間と場所を聞いて、電話を切る。外に出るのも久しぶりだな。
にているふたりは。 15話
あ、電話。とらなきゃ。
そんなことを考えつつも、鉛の体は動かないようだ。
バスケしてるときはこんな事無かったのにな。
またできたらいいのに、
おっと、何考えてんだか俺は。
電話、そう電話。
「…切れてたか。」
時計を見ると午後三時、変な時間。
何もしたくなくなって学校にも行かない日が増えてからこっち、時間の感覚がなくなってしまった。下手すると日にちも曜日もわからない。
そんな生活をしているので、起きたついでに何か食べるものを探す。
やっとロールケーキを見つけたところで、さっきより大きな音で電話が鳴る。
びっくりするなぁもー、なんて言いながら電話に向かう。
ふと、黄瀬の顔が浮かんだ。
「もしもし、」
しかし、受話器から漏れた声は懐かしくも意外なものだった。
「突然すみません。お久しぶりです、伊月先輩」
誠凜バスケ部11番、黒子テツヤ。
正真正銘彼の声だ。
そんなことを考えつつも、鉛の体は動かないようだ。
バスケしてるときはこんな事無かったのにな。
またできたらいいのに、
おっと、何考えてんだか俺は。
電話、そう電話。
「…切れてたか。」
時計を見ると午後三時、変な時間。
何もしたくなくなって学校にも行かない日が増えてからこっち、時間の感覚がなくなってしまった。下手すると日にちも曜日もわからない。
そんな生活をしているので、起きたついでに何か食べるものを探す。
やっとロールケーキを見つけたところで、さっきより大きな音で電話が鳴る。
びっくりするなぁもー、なんて言いながら電話に向かう。
ふと、黄瀬の顔が浮かんだ。
「もしもし、」
しかし、受話器から漏れた声は懐かしくも意外なものだった。
「突然すみません。お久しぶりです、伊月先輩」
誠凜バスケ部11番、黒子テツヤ。
正真正銘彼の声だ。
にているふたりは。 14話
※黒子side
これが成功して、もしあの人にばれたとしたら。
その綺麗な顔はどんな色を示すだろうか。
拒絶か、憤慨か、軽蔑か。賢いあの人のことだから惚けているだけ、と言うのはないと思う。
どうなったっていい。大事なのは自分ではなく、あの人。
あの人が、全て。あの人のために。
あの人がもう、自分を傷つけないために。
きっと、うまくやってみせよう。
これはあの人を解放するためだ。
「すみません主将、伊月先輩の連絡先教えていただいてもいいですか?僕も協力したいんです。」
大丈夫、抜かりはない。
「お?あぁ、いいけど」
それでも少し手が震える。
違う。これは緊張じゃない、
武者震いなんだ。
これはあの人を解放するためだ。
私欲に走ってはいけない。あくまで、慎重に。丁寧に。
綺麗な大切な、伊月先輩のために。
これが成功して、もしあの人にばれたとしたら。
その綺麗な顔はどんな色を示すだろうか。
拒絶か、憤慨か、軽蔑か。賢いあの人のことだから惚けているだけ、と言うのはないと思う。
どうなったっていい。大事なのは自分ではなく、あの人。
あの人が、全て。あの人のために。
あの人がもう、自分を傷つけないために。
きっと、うまくやってみせよう。
これはあの人を解放するためだ。
「すみません主将、伊月先輩の連絡先教えていただいてもいいですか?僕も協力したいんです。」
大丈夫、抜かりはない。
「お?あぁ、いいけど」
それでも少し手が震える。
違う。これは緊張じゃない、
武者震いなんだ。
これはあの人を解放するためだ。
私欲に走ってはいけない。あくまで、慎重に。丁寧に。
綺麗な大切な、伊月先輩のために。
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